Gemini 3 画像生成AI『NanoBanana Pro』業務活用法

概要

広告ポスターやバナーの制作やプレゼン資料で使用するグラフィック。
そういったデザイン業務をもっと手軽に、スピーディーに終わらせたいと思いませんか?

日々、あらゆる業務に追われるビジネスパーソンにとって、デザイン業務は意外と重い負担になりがち。
それを劇的に効率化するのが、2025年11月20日にGoogleが実装した最新モデル「Gemini 3 Nano Banana Pro」です。

これまでのAIが得意としていた「ゼロからの生成」に加え、「日本語テキスト入りの画像作成」や、Google検索と連携した「最新データの図解化」まで可能に。
専門スキルがなくても、チャット形式の指示だけで「使える素材」が瞬時に完成します。

本記事では、NanoBanana Proの業務活用法について分かりやすく解説します。
クリエイティブ作成の内製化や、資料作成タイムを短縮させたい方、必見の内容です。



1.Google最新モデル「Gemini3 Nano Banana Pro」とは

Nano Banana Pro(正式名称:Gemini 3 Pro Image)は、Googleが開発した最新の画像生成・編集モデルです。従来のAIが苦手としていた「正確さ」と「解像度」において、飛躍的な進化を遂げました。

Geminiのチャット欄にある「ツール」➡「(バナナマーク)画像を生成」から利用開始できます。

ビジネスユースにおいて特筆すべき点は以下の3点です。

  • 日本語テキストの正確な描写: 従来のAIモデルでは崩れがちだった日本語(漢字・ひらがな)を、画像の中に自然に、正確に生成することが可能。

  • 最大4Kのネイティブ生成: 印刷物にも耐えうる5632×3072pxの高解像度画像を直接生成できるため、アップスケーリングの手間が不要。

  • 高度な推論能力(Thinking Mode): プロンプト(指示)を単語列として処理するのではなく、文脈を理解し「構成計画」を立ててから生成するため、複雑なビジネスシーンの描写も的確に実行。


2. すぐ使える!NanoBanana Proの具体的な業務活用法

ここからは、実際にNano Banana Proをどのように業務に組み込むか、具体的な3つのシーンで解説します。
ゼロからの「生成」だけでなく、日々の業務で発生する「修正・加工」の手間を削減する方法も必見です。

① 日本語入りバナー・広告クリエイティブの即時生成

これまでの画像生成AIでは、画像素材を作った後にPhotoshopなどでテキストを合成する必要がありました。
しかし、Nano Banana Proは日本語テキストも高精度に生成できます。

特に、急ぎのキャンペーン告知やSNS用のバナー作成において、デザイナーのリソースを待たずに、担当者が高品質なラフや本番素材を作成可能。

また、生成後に「日付だけ変えたい」「文字色を変えたい」といった場合も、部分編集(ローカライズド編集)もプロンプトによる指示で可能です。
画像全体を作り直すことなくテキスト部分のみをピンポイントで修正できます。


【実践検証】

プロンプト例(画像生成):
#依頼
社内イベント「AI勉強会『UWW』」の広告ポスターを作成してください。

#指示
-比率は1:1.414としてください。
-日程:「2025年12月5日14:00~16:00」
-メインカラーは黄色にしてください。
-バナナのイラストを入れてください。

生成された画像:

生成された画像の日付のみを編集してみましょう。

プロンプト例(部分編集):
#依頼
日付を2025年12月6日13:00~15:00に変更してください。

編集された画像:


②最新情報を反映した「図解・資料素材」の即時生成

プレゼン資料や営業資料を作成する際、もっとも時間がかかるのは「情報の収集」と、それを「分かりやすい図(グラフやチャート)」に落とし込む作業ではないでしょうか。

Nano Banana ProはGoogle検索と連携しているため、最新のWeb情報を基にしたインフォグラフィック(情報図解)や概念図の生成も可能です。

例えば、クライアント企業の最新ニュースを要約した図解や、業界のトレンド推移を視覚化したスライド用素材など。 リサーチと作図をAIがワンストップで行うため、データの検索から資料への落とし込みにかかる時間を大幅に短縮できます。

【実践検証】

プロンプト例(画像生成):
#依頼
2025年の「生成AI活用」におけるビジネストレンドを解説したインフォグラフィック画像を作成してください。

#指示
-Google検索連携: 直近のWeb情報をリサーチし、現在注目されているキーワードを構成要素として抽出してください。

-構成・レイアウト: 中央に「生成AI 2025」というタイトルを配置し、そこから3〜4つのメリットが分岐するマインドマップ風、またはステップ図のレイアウトにしてください。

-データ可視化: デザインの一部に、市場が右肩上がりに成長していることを示す「簡易的な棒グラフ」や「上昇矢印」のイラストを組み込んでください。

-デザイン: ビジネスに適した「青・ネイビー」を基調としてください。

-サイズ: 「16:9」にしてください。


生成された画像:

③ 画像の部分編集とサイズ展開(リサイズ)

Nano Banana Proの機能は、ゼロからの生成だけではありません。
①で示したように、既存の画像をアップロードして、プロンプトによって編集・加工もできます。

例えば、「採用ピッチ資料にオフィスの写真を使いたいが、後ろのホワイトボードに社外秘の数値が書かれてしまっているから消したい」あるいは、「作成した広告ポスターの1:1.414サイズを、プレゼン資料の表紙用に横長(比率は1:1.414)に引き伸ばしたい」などといったケース。
これまではデザイナーに依頼するか、諦めて再撮影/作成するしかありませんでした。

Nano Banana Proなら、瞬時に指定部分だけを自然に消去したり、画像の左右に自然な背景を描き足すほか、画像のサイズ変更が可能です。
既存のグラフィックを無駄にせず、コストゼロで資料素材として活用できるようになります。

【実践検証】

アップロード画像:

プロンプト例(画像編集+リサイズ):
#依頼
-この画像の比率を16:9に変更してください。
-「バナナを片手に、未来を学ぼう!」というテキストを削除してください。

編集された画像:


3.まとめ

今回ご紹介した「Gemini 3.0 Nano Banana Pro」は、これまでの画像生成AIに対する「面白いけれど実務では使いにくい」というイメージを払拭する高い実力を備えています。

特に、以下の3点はビジネスの現場において革新的です。

  • 日本語テキストの完全対応:
    日本語のプロンプト指示で高性能のグラフィックを制作可能、かつ日本語テキストも配置可能であり、デザイナーへの発注や修正が不要に。

  • Google検索とのリアルタイム連携:
    情報の鮮度や正確さが重要なビジネス資料において、リサーチと図解作成を同時に完了させ、資料作成工数を大幅に圧縮。

  • 柔軟な部分編集とリサイズ:
    過去の資産や既存の画像を無駄にせず、あらゆる媒体・シーンに合わせて再利用(リサイクル)するエコな運用が可能。

これらを活用することで得られる最大のメリットは、「クリエイティブ業務の内製化」による圧倒的なスピードアップです。 外注費の削減はもちろん、空いた時間を本来注力すべき「コア業務」に充てることができるようになります。

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佐藤 幹太 (編集長)

AIとハタラクラボ by USEN WORK WELLの副編集長、幹太(人間)です。
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