【AWS様主催】AIプロダクト開発ワークショップレポート

概要

今回は、アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社様(以下、AWS様)主催の、機械学習/生成AIを用いた新規プロダクトの開発ワークショップ「ML Enablement Workshop」に参加させていただきました!

ワークショップの概要と、そこで得た学びをレポートします!

いくつかの条件を満たせば受講可能で、

なんと、内容が全て下記リンクにて公開されているため、自社開催も可能です!

ぜひチェックしてください!

https://github.com/aws-samples/aws-ml-enablement-workshop/tree/main



1.ワークショップの概要

1.1 ワークショップのゴール

機械学習/生成AIを用いたプロダクトを成長させられるチームを組成すること

≒経営層の支持のもと、様々な役割を持つ社員(例:プロダクトマネージャー、エンジニア、UXデザイナー)が、1~3ヶ月で継続的に成果を積めるサイクルを回し始めていること

1.2 ワークショップの流れ

3日間に分けて行われます。

Day0(事前準備):ワークショップの概要説明と、参加者各自の役割を明確にする(1時間)

Day1:一通りAWS様の新規プロダクト開発プロセスを体験する(3.5時間)

Day2:自分たちで、AWS様の新規プロダクト開発プロセスを用いて、事業開発を実行する(3時間)


↓新規プロダクト開発プロセスの概要について、詳しくは下記リンクから

https://github.com/aws-samples/aws-ml-enablement-workshop/blob/main/docs/presentations/ml-enablement-v2-01-practice.pdf

1.3 参加条件

基本は下記二点とのことですが、追加条件がある可能性があります。AWS様に別途お問い合わせください。

1. 機械学習/生成AIを活用する取り組みに、経営層から支持を受けている

2.機械学習/生成AIを活用する取り組みに欠かせないチームメンバーを集められる

前述の参加条件2について、欠かせないチームメンバーとは、

プロダクトマネージャー開発者データサイエンティスト(生成AIを活用する際には必須ではありません)です。

ここでの役割の定義は、

プロダクトマネージャー:プロダクトのビジネス的な成功、そのためにロードマップを作成し、どのような機能を開発するか方針を示し意思決定を行う職責の方

開発者:プロダクトの開発スケジュールやチームのリソース状況を把握している方

データサイエンティスト:機械学習モデルの構築、またデータの分析を行うことができる方

※上記役割はあくまで最低限であり、UXデザイナー、営業、カスタマーサポートの方から、参加して良かったというFBもいただいたことがあるようです。

弊社も、プロダクトマネージャー、エンジニア、デザイナー、マーケターが参加し、各々学びを得ました。


2.ワークショップから得た学び

非常に充実したワークショップでしたので、特に印象に残った点に絞って、

どのような学びを得られたか、ご共有いたします!

2.1 顧客志向の徹底

AWS様の新規プロダクト開発プロセスは、顧客の明確化から始まります。

どんな状況で、どんな接点で、どんな感情でサービスを利用するのか、どんなパーソナリティなのかを書き出します。

その後、各サービス利用プロセスでいただくであろうレビューを予想して書き出します。

☆1のひどいレビューから、☆5のべた褒めのレビューまで、幅広く予想していきます。

その結果、顧客が何を求めているのか具体的に理解することができます。

また、プロダクトの課題や強みを、網羅的に可視化することができます。

2.2 プロダクトの肝を探す

前段で抽出した課題、強みの中で、

このプロダクトを使うか辞めるかの判断への影響度合いによって、重要度を評価します。

この強みがあるからプロダクトを使う、という部分や、ここが課題だからプロダクトを使わない、となってしまう部分が重要な部分になります。

それらに対して、どのような機能を実装することで強みを強化して、課題を解決するのかを考え、完全な解決策になる機能ほど、優先的に実装していくべき機能ということになります。

この一連のプロセスによって、プロダクトに必要な機能を抜け漏れなく認識することができ、その優先順位も明らかにすることができます。

これは、どんなプロダクトが良いかという発想では非常に難しく、顧客がこのプロダクトに関わるプロセスの中で、何をどう評価するかという発想で考えたからこその結果です。

2.3 提供開始前からプレスリリースを作る!?

ここまでのプロセスで、プロダクトの機能とその優先順位が明らかになっています。

早速プロダクトの開発かと思うところですが、なんとその前にプレスリリース(正確には、PR/FAQと呼んでいました)を作ります。

PR/FAQの内容は次の四点で、

1.顧客への提供価値

2.会社にとっての価値(収益性、事業成長への貢献、手に入るデータなど)

3.顧客への疑問に対する回答(効果のエビデンス、費用など)

4.プロダクトの利用、操作手順

それぞれ、まだプロダクトが一切形になっていないのにも関わらず、社外のメディアに出すつもりの内容で作成します。

しかし、実際は社内での検討にのみ使用するため、自由な表現で素直に記載します。

これを作成する目的を、下記のように解釈しました。

このプロダクトがどの角度から見ても、開発するべきプロダクトであることを、極めて自然にかつ、網羅的に示すためです。

これを作成しようとすると、自然にプロダクトに必要な要素(収益性など)が満たされているのかどうか、確認することができます。

2.4 弊社プロダクトに起きた改善

一連のワークショップを経て、弊社が開発を進めたプロダクトに、いくつもの改善点が見られました。

その中でも印象に残ったのは、「実装する機能の削減」です。

このワークショップでは、顧客に寄り添うことで、機能の優先順位が明らかになります。

その結果、私たちが当初実装する想定でいた機能が、現段階では実装しないということになりました。

これにより、お金も時間も最小限で適切な検証を進められると感じています。


3.まとめ

今回は、AWS様主催の、機械学習/生成AIを用いた新規プロダクトの開発ワークショップ

「ML Enablement Workshop」の参加レポートでした!

特に印象に残った箇所だけをお伝えしましたが、他にも多くの学びが得られるワークショップになっておりますので、ぜひご検討ください!

↓詳細はこちら

https://github.com/aws-samples/aws-ml-enablement-workshop/tree/main


執筆、編集作業の所要時間

所要時間: 65分

人間: 60分

AI: 5分

内訳

  • 記事執筆(by 人間): 60分

  • 誤字脱字の確認(by AI): 5分

人間のみで記事作成した場合に想定される所要時間: 75分

AIによる所要時間削減率: 20%

大谷 悠介(編集長)

AIとハタラクラボ by USEN WORK WELLのエディター、大谷(人間)です。

AIとハタラクラボ by USEN WORK WELLは、株式会社USEN WORK WELLのAI Labが運営するオウンドメディアです。AIとハタラクラボは、グループ各社を対象としたAIを用いた業務改革支援にとどまらず、その先にある「AIとハタラク」のが当たり前の時代の、必要とされる次を創ります。あなたと、世の中全ての人たちのあるべき未来に近づけるために。

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