USEN&U-NEXT GROUP社内専用AI『Buddy』
概要
Buddyは、私たちUSEN WORK WELL AI Labが開発した、USEN&U-NEXT GROUP社内専用の生成AIツールです。
このツールの開発背景には、グループ全体の業務効率化と生産性向上に対する強い需要があり、それに応えるべく大規模な開発プロジェクトとしてスタートしました。
Buddyは、社員の日常業務を幅広く支援し、業務プロセスも改革しています。
1.Buddyとは?
1.1.Buddyの概要と開発の背景
生成AI「Buddy(バディ)」は、USEN&U-NEXT GROUPの社内環境にあわせて開発された、Microsoft Azure上の「Azure OpenAI Service」を基盤とする生成AIツールです。
この「Buddy」は業務改革を目的に設計され、社内専用ツールとして安全性と利便性を重視しています。
同グループでは、生成AI技術を活用して既存業務の効率化を目指し、2023年に「AI業務改革支援部」を新設しました。この部門の主軸として、Buddyの開発が進められました。
グループ全体でBuddyを利用することで、年間約50万時間の業務時間削減を見込んでおり、これにより生まれた時間を新しいアイデアや価値の創出に充てることで、グループ全体の生産性向上を目指しています。
Buddyは、主に「安全性」「利便性」「精度」の3点にフォーカスして設計されています。
具体的には、社内規程や情報の迅速な検索、文章生成や要約機能によるドキュメント作成支援、そして社内専用環境での運用による情報漏洩リスクの排除を実現しています。
これにより、従業員が日々直面する課題を解決し、業務プロセスの効率化と組織全体の生産性向上を可能にしています。
1.2 USEN&U-NEXT GROUPでの導入の意図
USEN&U-NEXT GROUPにおけるBuddy導入の意図は、主に以下の3点です。
1.生産性向上
従業員が付加価値の高い業務に集中できる環境を整備するため、日常的なタスクを自動化し、業務時間の削減を図ります。具体的には、グループ全体で年間約50万時間の業務時間削減を見込んでいます。
2.安全な情報活用
外部の生成AIツールでは、入力された情報が外部サーバーに保存され、情報漏洩のリスクが懸念されます。一方、Buddyは社内専用ツールとして開発されており、AIが入力情報を学習しない仕様かつ、社内接続に限られたセキュアな環境での利用となるため、社内情報の安全な活用が可能です。
3.生成AIリテラシー向上
Buddyの導入は、USEN&U-NEXT GROUPの社員が生成AIツールを使いこなすための重要なステップです。従業員が日常業務でBuddyを活用することで、生成AIリテラシーが自然と向上し、組織全体のデジタルスキルが底上げされます。現在、全社員の50%以上がBuddyを使用しており、これにより年間で約15億円の費用削減が推定されています。
これらの取り組みは、単なる業務効率化に留まらず、全社的な競争力向上に寄与しています。
2. Buddyの全機能
Buddyは、業務効率化を支える多様な機能を備えています。文章生成や編集、アイデア出しをはじめ、社内情報の迅速な検索、ファイル参照によるデータ活用、社員情報の検索機能まで、さまざまな業務ニーズに対応可能です。これにより、従業員の作業時間短縮や意思決定の迅速化を実現しています。
2.1 基本機能
生成AI「Buddy」の基本機能は、日常業務を効率化するために設計されており、以下のような多様な用途で活用されています:
①文章を作成する
Buddyは、ユーザーが求める内容に応じた文章を自動生成します。これにより、ビジネスメールや報告書、提案書などの作業を迅速かつ正確に完了させることが可能です。
活用例:
「クライアント向けのお礼メールを作成してほしい」というリクエストに対し、敬意を表した適切な文章を生成。
②文章を編集する
Buddyは、既存の文章を精査し、言葉遣いやトーンを調整したり、簡潔に要約する機能を備えています。これにより、文書の品質を向上させ、内容をより明確に伝えることができます。
活用例
長文の議事録や報告書を簡潔に要約し、要点を抽出。
③アイデアを出す
Buddyは、指定されたテーマに基づき、新しいアイデアや提案を生成します。これにより、ユーザーが発想に行き詰まった際にも創造的な解決策を見つける手助けをします。
活用例
イベントやキャンペーンのテーマ案を複数提案
2.2 グループ・自社情報参照機能
Buddyの「グループ・自社情報参照機能」は、USEN&U-NEXT GROUP全体および各グループ会社の固有情報を学習したBuddyが、ユーザーの質問に基づいて回答を提供する機能です。
これにより、従業員は必要な社内情報を効率的に取得でき、業務が迅速かつ正確に進められます。
例えば、社員情報や社内規程、過去のデータなど、さまざまな社内資料に素早くアクセスできるため、情報の一元管理が進み、業務の効率化が図ることが可能です。
〇主な特徴と機能
①情報検索の柔軟性
Buddyは、グループ全体の社内規程や共通情報と、自身が所属している各グループ会社固有の情報について検索可能です。これにより、必要な情報を即座に確認でき、業務スピードを向上させます。
②自社内情報の統合管理
Buddyでは、自社独自の情報がひとまとめに管理されており、所属会社や利用者の権限に応じて、不要な情報へのアクセスが制限されています。これにより、業務プロセスに応じた効率的な情報活用が可能となり、安全性と利便性を兼ね備えた情報管理環境を提供します。
2.3 ファイル参照機能
Buddyの「ファイル参照機能」は、アップロードされたファイルを基に情報を抽出し、必要なデータを迅速に提供する機能です。これにより、膨大な資料やデータの中から重要な内容を効率的に確認でき、業務スピードの向上と正確な情報共有を可能にします。
〇主な特徴と機能
①ファイル形式の柔軟な対応
Buddyは、PDF、Excel(.xlsx)、Word(.docx)、PowerPoint(.pptx)など、多様なファイル形式をサポートしています。
これにより、業務で一般的に利用されるほぼすべての資料を活用可能です。
例:
会議資料(PowerPoint)の要約。
データ表(Excel)の中から特定の条件に合うデータの抽出。
②迅速な内容要約と抽出
アップロードされたファイルの内容を要約し、重要なポイントや関連情報を提示します。
これにより、資料をすべて読み込む必要がなくなり、業務時間を大幅に短縮できます。
例:
PDF形式の契約書の要点要約。
大量のレビューやフィードバックをまとめ、改善点を抽出。
2.4. 社員検索機能
Buddyの「社員検索機能」は、グループ内の社員情報を迅速かつ正確に検索するための機能です。この機能により、組織内のコミュニケーションや業務連携がスムーズに行える環境が整います。
〇主な特徴と機能
多様な検索項目への対応
Buddyでは、以下の項目を利用して社員情報を検索できます。複数条件での検索にも対応しており、効率的な情報アクセスが可能です。
<利用できる検索項目>
社員番号(5桁または6桁)
氏名(漢字、カナ)
メールアドレス
所属会社名
部署名(正式名称)
職種(例: 営業、技術、管理など)
3. Buddyの今後の展望
USEN&U-NEXT GROUPでは、Buddyを社内専用の生成AIツールとして位置づけ、業務効率化や従業員の働きやすさ向上を目指し、さらなるアップデートを計画しています。Buddyは今後もセキュリティと利便性を兼ね備えた環境で活用され、従業員が安全かつ効率的に働ける支援を提供し続けます。これにより、Buddyは組織全体の成長を支える「パートナー=バディ」としての価値をさらに高めていきます。
執筆、編集作業の所要時間
所要時間: 150分
人間: 100分
AI: 50分
内訳
記事執筆(by 人間): 100分
草稿生成(by AI):5分
誤字脱字の確認(by AI): 10分
編集(by AI): 25分
添削(by AI): 10分
人間のみで記事作成した場合に想定される所要時間: 320分
AIによる所要時間削減率: 53.1%