プロンプト補完でAI活用を強力サポート!自社生成AIサービス「Buddy」の紹介
皆さんはAIに質問するとき、どう指示を書けばより良い答えが得られるか悩んだことはありませんか?前回の記事では、プロンプト(AIへの指示文)の工夫によってAIの回答が大きく変わること、そしてそれを助けるツール「Pretty Prompt」をご紹介しました。今回はその流れで、当社が開発した生成AIサービス「Buddy(バディ)」をご紹介します。Buddyは、プロンプト補完機能によってあなたの指示文を自動で整え、AIから最適な答えを引き出す手助けをしてくれるサービスです。「AIにうまくお願いするコツがわからない…」という初心者の方でも、Buddyがあれば安心。読み終える頃にはきっと「こんなAIアシスタントが欲しかった!」と思えるはずです。
Buddyの目的と特徴 – ワンクリックでAIへの指示を賢く補完
Buddy(バディ)は、当社が社内向けに開発した対話型の生成AIサービスです。シンプルに言えば、ChatGPTのような高度なAIチャットボットに、ユーザーの入力した指示文をワンクリックで「より伝わりやすい形」に整えてから渡してくれるツールです。例えば、ChatGPTなどに「これどう思う?」と短く尋ねるだけでは曖昧すぎて期待通りの答えが得られないことがありますよね。Buddyを使えば、そんなざっくりした問いでも、AIが理解しやすい具体的で効果的なプロンプトに自動で作り変えてくれます。そして整えられた“完璧な”プロンプトをAIに投げかけ、質の高い回答を引き出してくれるのです。
ワンクリックでプロンプト改善: 難しい操作は一切不要です。Buddyの画面上で「プロンプト補完」のボタンをポチッと押すだけ。あなたが入力したテキストが瞬時に洗練された指示文へと変換されます。特別な知識がなくても、プロが書いたような依頼文を用意できる手軽さが魅力です。
AIチャットに直接統合: Buddyはブラウザやスマホから直接利用できる独立型のAIチャットサービスです。ChatGPTのようなインターフェースに組み込まれているため、別のアプリにコピー&ペーストすることなくスムーズにプロンプト補完を行えます。
プロンプト作成のハードルを大幅軽減: 難しいプロンプトエンジニアリングのテクニックを習得しなくても、誰でも一貫して高品質な指示文を書けます。思いついた内容を気軽に日本語で入力するだけでOKなので、AI初心者や忙しい人でもすぐに使いこなせます。
Buddy使用イメージ – プロンプトがどう変わる?具体例でチェック
ユースケース:「納期についての問い合わせに返信するメール」
ある日、あなたのもとに次のようなメールが届いたとします:
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件名:納期の確認について
お世話になっております。〇〇株式会社の田中です。
先日ご発注させていただいたA製品の納期について確認させてください。
当初の予定通り、来週中に納品可能かご確認いただけますでしょうか?
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
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あなたは、AIにこのメールの返信文を作成させたいと考えました。
❌ 補完機能【なし】の場合のプロンプトと出力
入力したプロンプト:
「納期確認メールに返信する文を作って」
AIの出力:
お世話になっております。
納期について確認いたします。
来週中に納品可能かどうか確認中です。
よろしくお願いいたします。
🔍 問題点:
断片的で曖昧:「確認中」とあるが、具体的な状況が分からない
文脈理解が浅い:相手の会社名・名前に触れていない
丁寧さに欠ける:ビジネスメールとしては文体が素っ気ない
提案性ゼロ:納期が難しい場合の代替案や説明もなし
✅ 補完機能【あり】の場合のプロンプト補完+出力
入力内容:
「納期についての問い合わせに返信するメールを書きたい」
Buddyによる補完プロンプト(AIに渡される内容):
「〇〇株式会社 田中様からの『A製品の納期確認』メールに対する返信文を作成してください。納品は予定通り来週中に可能な見込みですが、念のため社内確認中であること、正式な回答は明日中にお伝えできる旨を丁寧なビジネスメール形式で表現してください。また、お待たせすることへのお詫びも添えてください。」
AIの出力(補完プロンプトによる):
件名:A製品 納期のご確認について
〇〇株式会社
田中様
いつも大変お世話になっております。株式会社△△の●●でございます。
このたびはA製品の納期についてご確認いただき、誠にありがとうございます。
現在、納品は当初の予定通り「来週中」に可能な見込みではございますが、念のため社内在庫および出荷スケジュールを再確認しております。
正式な納品可否については、明日中に改めてご連絡差し上げますので、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。
ご不便をおかけし申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い申し上げます。
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株式会社△△
営業部 ●●
TEL:xxx-xxxx-xxxx
Mail:xxxxx@xxx.co.jp
背景にあるAIの仕組み – 大規模言語モデルとプロンプト補完とは?
AIチャットサービスの裏側には「LLM(Large Language Model、大規模言語モデル)」と呼ばれる言語特化のAIが動いています。このLLMは、インターネット上の膨大なテキストを読み込んでパターンを学習しており、いわば「超高性能な予測変換システム」のようなものです。人間のように文脈や意味を完全に理解して考えているわけではなく、あくまで「これまで見た文章データに基づけば、次に来るであろう単語はこれかな?」と確率的に予測して文章を組み立てています。そのため、こちらから渡す指示文(プロンプト)の書き方次第で、AIから返ってくる回答の内容や質が大きく変わるのです。
では「プロンプト補完」とは何でしょうか?簡単に言えば、AIから理想の回答を引き出すためにプロンプト(指示文)を自動で工夫・最適化してくれるのがプロンプト補完機能です。本来であれば、「プロンプトエンジニアリング」といって人間が頭をひねりながら指示文を練り上げる作業が必要でした。
例えば単に「新商品の宣伝文を書いて」と頼むのと、「10〜20代女性向けに砕けたトーンで、新商品○○の特徴やお得なキャンペーン情報を盛り込んだ宣伝コピーを書いてください」と頼むのでは、生成される文章の内容は大きく異なりますよね。
後者のように具体的な指示を出すことで、AIはより狙いに合った回答を返しやすくなるのです。このテクニックがプロンプトエンジニアリングですが、Buddyはワンクリックで実行してくれるのです。
Buddyの活用例 – 日常から仕事までこんなことができる!
Buddyはあらゆるシーンであなたの創造力や作業をサポートしてくれます。その活用範囲は日常的な疑問からビジネスにおける本格的な依頼まで実に様々です。ここではいくつか代表的な例を見てみましょう。
アイデア出し・文章作成のサポート: たとえばブログ記事のネタ探しに困ったとき。Buddyに「ブログのテーマを考えて」とだけお願いしても、ピンと来ない答えが返ってくるかもしれません。しかし、Buddyのプロンプト補完を使って「20代向けトレンドも踏まえた面白いブログのネタを10個提案して」と具体化すれば、AIはより的確で豊富なアイデアを返してくれるでしょう。マーケティング資料やメール文の作成も同様です。単に「新商品の紹介メールを書いて」では平凡な内容になりがちですが、Buddyに補完させて「○○という新商品の魅力(価格や特徴)を盛り込み、親しみやすい口調でお客様向けの案内メールを書いてください」と伝えれば、読み手に響く魅力的な文面を生成してくれます。
業務効率化・分析: Buddyはビジネスの現場でも大活躍します。例えば会議の議事録から重要事項を抜き出して要約したり、膨大なExcelデータを分析して結果をレポート形式にまとめたり、といったことも可能です。プログラミングも得意分野の一つで、コードのバグを見つけて修正案を提示したり、指定した機能を実装するためのコードを書いてもらうこともできます。社内向けに最適化されているので、社内資料を読み込ませた上でQ&Aを行うこともでき、従業員の「調べ物」時間を大幅に短縮する活用例も出てきています。
最新モデルへの対応: Buddyは現行のGPT-4により高性能な回答を実現していますが、今後さらに高度なモデルが登場しても柔軟にアップデート可能です。例えば、Googleの次世代AIモデル「Gemini(ジェミニ)」が2025年時点で開発者向けプレビュー提供を開始していますが、Buddyも将来的に同等の最新モデルへ対応し、常に最先端のAIを活用できるよう進化し続けます。
いかがでしたでしょうか?Buddyは、これからAIを使いこなしたい初心者の方から、日常的にAIで業務効率化を図りたい方まで、幅広く頼りになる心強いツールとなってくれます。プロンプトエンジニアリングというと難しそうに聞こえますが、Buddyのおかげで一気にハードルが下がりました。当社では全社員がこのBuddyを活用し、「AIに上手にお願いする」体験を積み重ねていますが、その体験こそがAI活用の大きな一歩になると実感しています。
Buddyは今後も進化を続け、AIとのコミュニケーションをよりスムーズでクリエイティブにしていきます。ぜひBuddyを活用して、あなたの仕事や学びに新たな効率と可能性を取り入れてみてくださいね。